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                   ここでは、共通事項として考慮しておきたい「計画条件要素」について記しておきたいと思います。 
                    
                  ◆宿泊顧客のターゲットを明確にする。 
                  ・温泉観光地の旅館などの場合には特に、気を配って考え・・明確にしておかなければいけない要素です。 
                  近年、様々な業種で見られる傾向の1つですが・・「何でもかんでもそろっている・・様々なものを対象としている・・」という店舗・サービスなどは、結局は「自分にとって望ましいものが無い・・期待できるものが無い・・」として敬遠される傾向があるのです。 
                  「旅館など」の宿泊施設では、明確にそのような傾向があらわれてきています。 
                    
                  大人2.3人の少人数で「癒し」を求めて温泉旅館を探している人にとって・・家族連れの宿泊客や団体客の多い宿をわざわざ択ぶことはありません。 
                  逆に、家族連れで温泉旅館を楽しみたい人たちにとっては、少人数対応が主となっている旅館では必要以上に気をつかいすぎてしまうため・・そういう場はやはり敬遠してしまいがちになります。 
                    
                  そう・・「どんな宿泊客タイプでもターゲットとしています」といった、姿勢と雰囲気づくりをしようとすれば・・結局は全ての顧客にとって望ましくない旅館となってしまう可能性が高くなるのです。 
                  *大人の少人数対応(2名を主)「癒しの旅館」 
                  *家族連れ対応(4人を主)「楽しみの場」 
                  *団体顧客対応「観光の場」 
                    
                  すくなくとも上記のイメージ分類とどこにターゲットをあてるのかは明確にしておきたい要素です。 
                    
                    
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                  ◆宿泊顧客ターゲットに合わせた「飲食計画」 
                  ・旅館の空間づくりにも、影響がある要素なのですが・・案外「改修計画時」には重視されないこともあるのが「飲食計画」です。 
                  これはぜひとも、改修計画時に同時に見直し推進したい要素なのです。空間づくりに影響するのは、「食事をしていただく場」をどのように考えるかという要素。 
                  これは宿泊ターゲットの分類に併せて、「設計条件」として決めておきたいところです。 
                    
                  *大人少人数がターゲットであれば、「客室」での夕食+「別室」での朝食の設定。 
                  *家族顧客、団体顧客をターゲットとした場合には、「別室」での朝食・夕食の設定。 
                    
                  を基本として、既存に併せて計画立案していくことが望ましいのではないでしょうか。 
                    
                    
                    
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